こころの湖におりてゆく

こころがざわざわしている


少しばかり苦手と感じる人からの

強い言葉に

こころはざわつき始める


灰色の言葉がこころの中に広がって

とぐろを巻いてゆく

じりじりと占領されてゆくわたしのこころ


わたしのこころは

わたしだけのものなのに


頼りなげな気持ちを抱きしめて

自分にうたう子守唄

ゆらりゆらりと自分をゆすってあげて

いのちの記憶をつたいながら

こころの奥にある湖に降りてゆく


深い深い湖

水面がどんなに荒波立とうと

しんとした静けさと平安をたずさえて

他人が降りてこられない

淡く懐かしい場所でわたしと出会う


わたしとわたしは

手を取り合って

こんなにもだいじょうぶだと

確かめる


わたしのこころは

わたしだけのものだから


誰かや何かに占領されそうになったら

自分に子守唄をうたいながら

こころの湖に降りてゆけばいい

草原のコトノハ

母たちの唄 益子由実 YUMI MASUKO

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