自分に唄う応援歌
ぼさぼさの髪の毛を
ささくれだらけの指先を
化粧もせず整っていない眉を
雑誌の中のおしゃれなママたちは笑うかしら
笑いたいヤツには笑わせとけばいいと
うそぶく自分でいればいい
世間から降ってくる
どしゃぶりの痛みだって
腕を広げて引き受けながら
香水の代わりに
土と乳の匂いを漂わせて
いればいい
聖母にはなれないけれど
たったひとり君だけの母さんでいたいのなら
怒りも汚ならしさも
エプロンのぽけっとに押し込んだ孤独さえも
この胸に大事に抱きしめていればいい
カレンダーにきれいに書かれた
記念日よりも
あなたを想って人目も気にせず
スーパーで叱り飛ばした今に
どれほど生きている手ごたえがあるだろう
あこがれや理想なんかより
熱量みなぎる実感だけを
積み重ねてゆけばいい
のぼりきって命絶えても
たくさん残してきただろう
いのちの声を
いのちの温度を
地味で労力のいるこの日々を
どこまでも誇り高く
心から愛せるか
自分への挑戦状を握りしめて
自分に唄う応援歌
見せてやれ
母さんの底力!
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