出遅れ小話

中学生の頃

教室の友達がテレビのチャンネルを

『かえる』

って言いだしたころ、

我が家のテレビはまだチャンネルを

『まわす』

だった。


就職したての頃

同期のみんなでアドレス一覧を作った時

みんなはパソコンのメールアドレス。

わたしは住んでいた家の住所。


うふふ。

こんなふうにたいがい出遅れているわたし。

最先端の波に乗っかっていなくて

「おっくれてる~~~!」って笑われたけど

どうしてかな?

ひとり、おっくれてる~~~!が、

自分だけ特別な感じがしてうれしかった。

みんながおっくれてる~~~わたしを

そのままに見てくれるのがうれしかった。


そういつだって、ひとり。

自分の感覚を大事にしてきた。

だから、自分に合わない波にも

飲み込まれずに済んだ。

誰とでも友だちになれたし、

誰とでも離れていくことができた。

孤独という自由を味わえた。


私の中の小さな大事。

おっくれてる~~~!が私をカタチ作る

欠かせない分子だったりする。

草原のコトノハ

母たちの唄 益子由実 YUMI MASUKO

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