君に首ったけ

重たい雲を突き抜ける勢いで

どんな場所でもキミの声が

光の速さで飛んでくる


母さんをずっと

自分の中にとどめておきたくて

だだをこね、

ぐずぐず言い、

小さなくちびるをとがらせて、
いつもプンプン怒ってる


スーパーで子どもの泣き声

思わずキミを思って探してしまう


いつだって、かか、かか、かか・・・

夕日を背にして指を絡めてくるんだ


父さんと母さんがけんかして

母さんが泣いていたら

自分までしょんぼりして

「ごめんねって言うと仲直りできるよ」

と教えてくれた

こんな時だけほろりとさせて罪深いヤツ


どの瞬間も全身全霊で駆け抜けている5歳の春

どこにいてもキミを見つけ出すよ。

どうか

ゆがめないで

おそれないで

この5歳の春に君臨していておくれ

草原のコトノハ

母たちの唄 益子由実 YUMI MASUKO

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