遺伝子の仕業
ふとした時にあふれる激しさ
じっと人の機微を見ている眼
感じすぎる繊細なこころ
心配性のあわてんぼう
場を和ませるためのピエロ…
キミの中に
ふと、幼い日の母さんがいるのを
見つける
どんなに似てほしくないと願っても
遺伝子というコードに乗って
キミに運ばれてしまったものがある
躾や、生育環境や、
親が刷り込んだものよりも
はるか奥深くに入り組んだ
原始の熱量に近いそれらに
いつか、キミが悩む時が来たら
話してあげよう
それは、
キミだけの悩みじゃなかった
母さんの母さんのそのまた母さんも
同じように悩んだかもしれぬ
手に負えない自分
遠い母たちから伸びた命綱を
脈々と伝って
羊水を漂うキミの体に
運ばれたものだ
自分を嘆くことなかれ
母たちを嘆けばいい
むしろ、
母さんは嬉しかった
キミの中に幼い日の何者でもなかった
ありのままの自分を見たようで
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