閉じた心に
心が
閉じている
見ている景色も
輪郭はぼやけ
何を聞かれても
上手く応えられない
濃霧のように もたつく心を
誰かに
聞いてもらうにも
何から話せばよいか分からず
子どもの声も
夫の言葉も
浅い夢のように素通りする
お気に入りの曲も場所も
心躍らず
濃すぎる青空が
追い討ちをかける
世の中の
すべてが
灰色に思える時がある
そんな時…
閉じた心を
責めずにいたい
閉じた心を
他ならぬわたしだけは
見守ってやりたい
誰にも
分かり得ぬ
わたしの孤独
その孤独を
大切にしたい
自分の孤独を愛せる人は
他人の孤独に
寄り添えるのだから
誰かの閉じた心に
誰かがひっそり寄り添いながら
地球は回っているのだから
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